すべての行程が決まっているパックツアーでない限り、旅行先で自分自身で交通手段を使って移動しなければならないことは必ずあります。そんな時、慣れない海外でどんな方法を選ぶかというのは悩みどころですよね。ここでは東南アジアの特に街中での移動にあたって、交通手段を使いこなすための注意点をご紹介します。

日本人にとっては移動といえばやはり電車が身近ですが、東南アジアではまだ電車の交通網はあまり発展しているとは言えません。各国を見てみても、バンコク・シンガポール・クアラルンプールという3つの都市にしか地下鉄やモノレールなどの電車の類は走っていないのです。

東南アジアの街で観光客の足になるのは、やはりタクシーです。日本ではタクシーというと割高感がありますが、物価の安い東南アジアではタクシーもかなり安く感じられます。ただし、タクシー選びには注意が必要です。観光地などで客待ちしているタクシーの中には、料金のぼったくり、共謀している土産物店に強制的に連れていくなどといった悪質な行動をするものも少なからずいます。たいていは国や都市ごとに安全なタクシー会社というのがあるので、事前に旅行代理店やホテルに確認をしておくのがよいでしょう。

また、乗り込む前にメーターがあるか、営業許可証があり、写真と運転手の人物が一致しているかなど、できる限りチェックすることをおすすめします。少しでも不安を感じたら、乗らないほうが無難です。メーターのないタクシーもまだまだ少なくなく、その場合は目的地を伝えて事前に交渉することになります。あまり無理な値切りをすると対応が悪くなる場合があるので、交渉は常識的な範囲で。

もう1つ、東南アジアの近距離移動手段として、トゥクトゥクがあります。三輪バイクの後ろに座席が付いた、いわゆるバイクタクシーのようなものです。いかにも東南アジアらしくて目を引く乗り物ですが、正直なところ観光客にはあまりお勧めできません。値段は基本的に交渉制で、会社に所属せず個人でやっているとろこも多いので、信頼性が高いとは言えないのです。悪徳なタクシーと同様、ぼったくりや土産物店への強制連行などの危険があります。

タクシーにしろ、トゥクトゥクにしろ、共通していえるのは、あまり安すぎる金額を提示してくる業者は信用しないほうがよいということです。安全性を重視すれば、適正な価格で所属の明確なものを利用するのが一番でしょう。