海外旅行の楽しみといえば、グルメですよね。東南アジアにも、それぞれの国で異なる独特の魅力的な食文化があります。行く前からいろいろと食べてみたいものを考えている方も多いのではないでしょうか?ただ、その興味にしたがって思いのままに何でも飲み食いすることは、残念ながら東南アジアではおすすめできません。

東南アジアの衛生基準は、日本に比べるとまだまだ格段に低いものです。そのため、現地の人は当たり前に食べているものでも、日本人が食べるとすさまじい胃腸の不調に襲われてしまうことも珍しくありません。でもおなかを壊してしまっては、それ以上おいしいものを食べれませんし、場合によってはせっかくの旅行スケジュールが大幅に狂ってしまうこともあります。そんな事態を未然に防ぐために、東南アジアで食べていいもの、悪いものは把握しておく必要があるでしょう。

東南アジアにおいて、気を遣うことなく食べてもまず大丈夫であろうと言えるものは、しっかりと加熱調理されたものです。食中毒やコレラ、赤痢のような細菌の類は、加熱されることでかなりの割合で除去することができます。また、外国人観光客向けの信頼性の高いホテルやレストランであれば、たいていのものは口にしても問題ないでしょう。

逆に極力避けるべきものとしては生ものと地元の人が利用するような屋台・レストランで供されているものです。というのも、東南アジアで日本人がおなかを壊す一番の原因が『水道水』なのです。したがって、水洗いされたフルーツやサラダ、お刺身などはもちろんのこと、極論を言えば調理器具や食器、カトラリーなども危ないという話になります。特に衛生管理の観念が乏しい屋台などのジャンクフードは危険度が高いのです。

また、盲点になりやすいのが飲み物に入っている氷です。飲み物はジュースやミネラルウォーターだとしても、その氷は水道水でつくられている可能性が非常に高くなります。飲み物を注文する場合は、氷抜きにしてもらった方がよいでしょう。

それでなくても慣れない環境や気候で、体調を崩しやすいのが海外旅行というものです。好奇心を満たすのも大切ですが、快適に過ごせるように最低限の注意は必要です。