旅行の準備で重要なことの1つが、目的地にふさわしい服装を考えることです。例えばハワイに行くのにモコモコと着込んでいくわけにはいきませんし、ヨーロッパの高級ホテルに宿泊するのにTシャツ短パンではいけませんよね。

その場その場の状況に合わせられる服装が用意できていないと、旅先で快適に、違和感なく過ごすことはできないのです。だからこそ、事前の準備をおろそかにすることはおすすめしません。では東南アジア旅行において、正しい服装というのはいったいどんなものなのでしょうか?

多くの人がまず気にするのは、気候のことだと思います。赤道直下、熱帯というキーワードから、とにかく薄着であれば問題ないだろうと考える人は少なくありません。さらにバリやプーケットといったビーチリゾートのイメージから、普段よりちょっぴり開放的な服装を選ぶ人もいるかもしれません。たしかに、東南アジアにおいて、日本人が『寒い』と感じる気候になることはほとんどないといってよいでしょう。

ただし、そうした暑い国に共通していえるのですが、冷房を効かせすぎるきらいがあります。特に観光客向けのホテルやレストランなどでは、びっくりするほど冷やしているところもあり、気温差に体調を崩してしまう人もいるほどです。薄手のものでよいので、はおるものやストールなどを1つ持ち歩くことをおすすめします。

また、気候以外にも注意してほしいことがあります。宗教的な規則です。東南アジアには仏教やイスラム教などの歴史的に価値の高い寺院が多数あります。それらを来訪の目的としている人も多いでしょう。こうした寺院などの宗教的な場所のほとんどが、特に女性の肌の露出を禁じています。ノースリーブやミニスカートでは中に入ることを拒否される場合もあるので、こうした場所を訪れる際には露出の多い服装は控えましょう。

特に規制のない街中でも、あまりにも無防備な恰好は下心を持った人間を引き寄せてしまうこともあります。自分自身の身を守るためにも、派手すぎる恰好、セクシーすぎる恰好は避けたほうが無難です。

旅先ではついつい服装もいつもより浮かれてしまいがちですが、現地の人がそこで日常を送っていることを忘れてはいけません。気候だけでなく、TPOを考えてふさわしい服装を選ぶことが、快適で安全な旅には必要不可欠です。