インドは位置的には東南アジアから少しそれて南アジアにあたるのですが、バックパッカーにとっては東南アジアからの流れで目的地の1つとしやすい国の1つでもあります。そんなインドですが、正直なところ東南アジアの国々と比べると治安の面では要注意であると言わざるを得ないでしょう。

特にインドでは女性を狙った犯罪が多発しています。観光客のみならず、現地の女性がターゲットになった痛ましい事件のニュースが時々日本にまで流れてくることもありますよね。特に日本人観光客は、比較的お金を持っているうえ警戒心が薄く狙われやすい傾向があります。インドで犯罪のターゲットになることなく旅を満喫するためには、どう行動するべきなのでしょうか?

まず強く意識しておいてほしいのは、現地の知らない人、特に日本語を話す人には気軽について行ってはいけないということです。特に都市部や観光地では、『道案内をしてあげる』、『おすすめのお店を教えてあげる』などという風に、親切そうな様子で声をかけてくる人が少なくありません。しかし、そのように向こうから積極的に接触してくる現地人は、かなりの確率でなんらかの下心を隠しています。特に日本語をしゃべれる人は、その手の犯罪のプロである可能性がより高くなります。

もちろん本当に善意から声をかけてくれる人がいないわけではありませんが、その見極めはかなり難しいでしょう。少なくとも、人ごみから離れたほうに誘ったり、やや強引に場所を移動しようとする人は危険度が高いと判断してはっきりと拒絶するか、できるだけ無視する方がよいでしょう。

また、危険な場所や時間帯に出歩くことはできる限り避けてください。夜の一人歩きは男性であっても安全とは言えません。また、街中でも人気のない裏道や、歓楽街、貧しい人が集まっている地域などは避けた方が安全です。特に貧しい地域では物乞いや幼いストリートチルドレンなども多く、観光気分で気楽に歩ける場所とは言えません。

せっかくその国を訪れた以上、あまり警戒しすぎて心から楽しめなかったり、本来のもう敵を果たせなくては意味がありませんが、それにしても過信は禁物です。注意するべきことはしっかりして、ある程度は思い切りを持って、というバランスをいかに取るかが旅人の腕の見せ所です。